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【知らないと損!】あなたのメール、他の人のせいで届いてないかも?送信IPアドレスの落とし穴

みなさん、せっかく作ったメール届いていますか!?

こんにちは!プリモポストの日吉です。
皆さんのメールが確実に受信ボックスに「届く」ためには、様々な施策が重要です。例えば、ドメインの評価向上やなりすまし対策、そして質の高いリスト維持などは、「届く」ための基盤を築く重要な要素となります。

さらに、メールの件名や本文の内容も、受信ボックスに好かれるかどうかの大きなカギを握っています。

しかし、「これでうちのメルマガはバッチリ届くはず!」と思っていても、開封率が20%台と低い。また、なぜかまだ一部のメールが届かなかったり、迷惑メールフォルダに入ってしまったりする..。

そんな経験はありませんか?もしかしたら、その原因は、あなたのメールが使っている「住所」にあるかもしれません。

例えるなら、あなたがどんなに良い振る舞いをしていても、もし隣に住んでいる人がいつも問題ばかり起こしている「悪い子」だったら、その「悪い子」のせいで、あなたまで

「あの地域はちょっと問題が..。」

と周りから見られてしまうことってありますよね。

実は、メールの送信元にも、似たような「住所」の関係があるんです。それが、今日のテーマである「IPアドレスの落とし穴」です。

今日は、あなたのメールがなぜ「他の人のせいで届かない」可能性があるのか、その仕組みと対策について、分かりやすく解説していきます。

これを知らないと、せっかくの努力が水の泡になってしまうかもしれませんよ!最後まで読んで、皆さんの大切なメールを守るヒントを見つけてくださいね。

株式会社プリモポスト 取締役
メール到達 エバンジェリスト
日吉 浩之

2006年より一貫してメール配信の最前線に携わり、業界歴19年の経験を持つ。
メールマーケティングの成功を左右する「開封率向上」と「確実なメール到達」を二大テーマとし、そのための本質的な要素を追求。
世界の最新情報と最先端テクノロジーをいち早く日本に導入し、常に進化するメール環境下で、企業さまのデジタルコミュニケーションを最適化する道を拓いています。
メール到達のスペシャリストとして、複雑な課題を解決し、お客さまのビジネスを次なるステージへ導きます。

そのメール、届かないのは誰のせい?送信用IPアドレスの仕組み

メールがインターネットを通じて相手に届くとき、必ず「送信元のIPアドレス」というものを使っています。

これは、インターネット上でのあなたのメールの「住所」のようなものです。
GoogleやMicrosoftなどのプロバイダーは、このIPアドレスを元に、そのメールがどこから来たのか、そして信頼できるものなのかを判断しています。

このIPアドレスには、大きく分けて2種類があります。

  • 専用IPアドレス(専有IPアドレス): あなた(あなたの会社)だけが専用で使うIPアドレスです。まるで、あなた専用の広い一軒家に住んでいて、その家の評価はすべてあなたの行動次第、というイメージです。この場合、そのIPアドレスの評価は、すべてあなたの会社のメール送信実績によって決まります。
  • 共有IPアドレス: 一つのIPアドレスを、あなただけでなく、複数の会社やサービス利用者と「共有」して使うアドレスです。まるで、大きな共同住宅にたくさんの人が住んでいて、みんなで同じエントランスやエレベーターを使っているようなイメージです。

なお、める配くんを含め多くのメール配信サービスは共有IPによって運用されており、皆さん共同住宅に住んでいるのと同じ状態なのです。

共有IPアドレスのメリットと危険性

中小企業でメール配信サービスを利用している場合、多くは「共有IPアドレス」を使ってメールを送信しています。

これは、コストを抑えられたり、システム構築の手間が省けたりするメリットがあるからです。自社で専用のメールサーバーを持つよりも、手軽にメール配信を始められる点が魅力ですよね。

しかし、この共有IPアドレスには、大きな落とし穴が潜んでいます。その落とし穴とは、

「他の利用者の影響を直接受けてしまう」

ということです。

もし、あなたと同じIPアドレスを共有している別の会社やユーザーが、以下のような「悪い行動」をしてしまったら..?

  • 迷惑メールを大量に送る: いわゆる迷惑行為を繰り返す。
  • 不適切なリストに配信する: 古いリストや、オプトイン(購読同意)を得ていないリストに大量送信する。
  • 迷惑メール報告を頻繁に受ける: 受信者から「これは迷惑メールだ!」と報告されることが多い。

このような「悪い行動」は、プロバイダーからすぐに察知されます。

そうすると、その共有IPアドレス全体の評価が下がってしまい、そのIPアドレスから送られるすべてのメールが、たとえあなたの会社の真っ当なメールであったとしても、迷惑メールとして扱われたり、受信拒否されてしまったりするリスクが非常に高まるんです。

まさに、

「隣の悪い子のせいで、あなたまで疑われてしまう(怒)」

という状況が発生してしまうわけです。あなたのメールが問題なくても、他のユーザーのせいで到達率が下がってしまう..これほど悔しいことはありませんよね。

IPアドレスの評価を確認する方法と対策

IPアドレスの評価をチェックする

あなたのメールがどのIPアドレスから送られているか、そしてそのIPアドレスの評価はどうなっているのかは、Googleが無料で提供するGoogle Postmaster Toolsで確認できます。

Postmaster Toolsのダッシュボードにある「IPの評価(IP Reputation)」の項目をチェックしてみてください。もしこの評価が「低」や「悪」になっていたら、共有IPアドレスを使っている場合は、他の利用者の影響を受けている可能性が考えられます。

また、利用しているメール配信サービスの中には、自社のIPアドレスの評価レポートを提供しているところもありますので、積極的に確認してみると良いでしょう。

共有IPアドレスの落とし穴から身を守る対策

では、共有IPアドレスの落とし穴から身を守るためには、どのような対策があるのでしょうか。残念ながら他社の行動を直接コントロールすることはできませんが、次のような対策でリスクを最小限に抑えることができます。

信頼できるメール配信サービスを選ぶ

最も重要なのは、質の高い共有IPアドレスを提供しているメール配信サービスを選ぶことです。優良なサービスは、IPアドレスの評価を常に監視し、迷惑メールを送信するような悪質なユーザーを排除する仕組みを持っています。

契約前に、IPアドレスの管理体制や、過去のIP評価実績について問い合わせ無料トライアルを活用してみるのも良いでしょう。ぜひ、める配くんのようなメール到達に真剣に取り組んでいるメール配信サービスを選んでくださいね。

自社のメール運用を徹底する

たとえ共有IPアドレスを使っていても、自社のメール運用を健全に保つことは、IPの評価を維持するために非常に大切です。あなた自身の「良い子」としての振る舞いが、IPアドレス全体の評価向上にも寄与する可能性があります。

  • リストの健全性を保つ:定期的なメールクリーニングで、無効なアドレスやエラーになるアドレスを削除しましょう。常にクリーンなリストを保つことが、Googleなどのプロバイダーからの信頼につながります。
  • 適切な頻度と内容で送信する:読者が迷惑だと感じないよう、適切な頻度で、価値のある内容のメールを送りましょう。読者に「読みたい!」と思わせるメールは、自然と迷惑メール報告を減らします。
  • 迷惑メール報告率を低く保つ:読者からの迷惑メール報告は、IPの評価に直結します。報告が来ないよう、送信内容やリスト管理に細心の注意を払いましょう。

専用IPアドレスへの移行を検討する(長期的な視点)

もしメールの送信量が非常に多く、かつメール到達率がビジネスに極めて重要であるならば、将来的には「専用IPアドレス」への移行を検討するのも一つの手です。

専用IPアドレスであれば、その評価はあなたの会社の努力次第でコントロールできるため、他者の影響を受けるリスクがなくなります。

ただし、専用IPアドレスの維持にはコストがかかり、また自社でウォームアップの管理を行う必要があります。これは、メール配信の規模と重要度に合わせて、慎重に判断すべき選択肢です。

まとめ:あなたのメール、トラブルに巻き込まれてませんか?

今回は、あなたのメールが「他の人のせいで届かない」可能性がある、IPアドレス、特に「共有IPアドレスの落とし穴」について解説しました。

  • IPアドレスはメールの「住所」:専用IPと共有IPがあります。
  • 共有IPの落とし穴:他の利用者の悪い行動が、あなたのメール到達率に悪影響を与えるリスクがあります。
  • 対策:信頼できるサービス選び、自社での健全な運用徹底、将来的には専用IPも検討しましょう。

共有IPアドレスの利用は一般的ですが、その特性を理解し、適切な対策を講じることが非常に重要です。あなたのメールが、知らぬ間に「トラブル」に巻き込まれていないか、ぜひ一度確認してみてください。

健全なIPアドレスと、これまでの記事で学んだ対策を組み合わせることで、あなたのメールはさらに確実に届き、ビジネスの成功に貢献してくれるはずです。

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